SNK VS.CAPCOM SVC CHAOS

発売機種発売日発売元価格
業務用(MVS)2003年7月24日発売SNKプレイモア?円
家庭用

システム

コラム

 カプコンが製作した格闘ゲーム「CAPCOM vs.SNK」(2000年)、「同2」(2001年)と同じ企画をSNKプレイモア側で実現した意欲作。グラフィックの頭身が高く、「KOF」をさらにシャープにした印象で(バイソンなんて、シャープすぎて逆に貧相に見える)これはこれで新鮮。
 キャラクターは牙神幻十郎や色(サムライスピリッツ)、アテナ(アテナ)、デミトリ(ヴァンパイア)、レッドアリーマー(魔界村)、タバサ(ウォーザード)、ロックマンゼロ(ロックマンゼロ(※1))など面白いところを突いてます。全キャラクターに対戦前の会話デモが用意されており、意外なキャラ同士の関連が垣間見えて興味が沸いてきます。
 また、ガードキャンセルフロントステップを絡めた駆け引きはなかなか面白いです。
(※1……原作「ロックマンゼロ」では「ゼロ」表記であり、本作の公式サイトでも当初は「ゼロ」と表記されていたが、後に「ロックマンゼロ」表記に改められた)


なぜか2024年にリメイクされた際のイメージイラスト。
素晴らしい!なぜか京は忘れられた。

 ……が、残念ながら面白い点はそれだけで、それ以外の評価はほぼボッコボコ。先述のように他に見ないキャラも何人かいて面白い新技が実装されたりもしていますが、主要キャラは「CAPCOM vs.SNK2」とことごとく被ってます。
 システム的には、とにかく(必殺)技が出ない、異様に強いキャラが何人かおり対戦バランスが壊滅的に悪い、CPU戦の難易度が高すぎる、この時代にしてはシンプル過ぎるシステム、演出面が非常に地味(特にSE)、など言われ放題。
 確かにこの時期、SNKのゲームはどれも難しかったし、「KOF2003」もSEが非常に評価が低かったし、それらの悪い点が凝縮されているうえに、カプコンが出した前出の「CAPCOM vs.SNK」シリーズが神ゲーだっただけあって、比較されてしまい、非常に厳しい評価のゲームになってしまいました。
 この作品は特に、一通りガワが完成して、これからバランス調整とかバグ取りとか一番重要な時に、ゲームを知らない役員が「動いているなら良いから、決算だからもう発売して」とのたまって無理やり出した、との情報もあり、ゲーム会社の難しさが垣間見えます。

 極限流からはリョウとタクマ(Mr.カラテ)が参戦。Mr.カラテはSNK側のラスボスに抜擢されたりしましたが、なぜかリョウは異様に口が悪い&空気が読めないキャラにされてしまっており(別名・チンピラリョウ)、ファンの間では最強クラスの黒歴史にされてしまっています(笑)。特に対ベガ戦の試合前デモは必見です。
 ユリは、この二人のエンディングに登場してますが、セリフは「すごいッチ〜」のひとつのみ。

 NEOGEO版ではアテナとレッドアリーマーは使用できませんが、PS2版以降の移植版では全員使用可能で、サバイバルモードとギャラリーモードが追加されました。2024年のSTEAM版では新たにロールバック方式ネットコードや、9人まで参加できるロビー機能を搭載。さらにシングルイリミネーション戦、ダブルイリミネーション戦、リーグ戦の中から大会形式が選べるトーナメントモードを実装しています。

 ちなみに、一部で有名な「ゲニ子さん」が登場したのは本作。デミトリの超必殺技「ミッドナイトブリス」で攻撃されると、その途中に男性キャラクターが女性になってしまうのですが、ゲーニッツがその技を食らったときに変身する修道女キャラが、一部で絶賛されました。しかし、リョウがブリスされたときの、元気な金髪カラテ少女(通称:リョウコ・サカザキ)も、実は負けないくらい可愛かったりします(ヒイキ)。

リョウ・サカザキ エンディング

ロバート「リョウ! 今度の武者修行も連戦連勝やったんやてなァ!」 
リョウ「へへっまあな!」
ユリ「すごいっチ〜」
ロバート「よっしゃ! ではリョウの連勝と無事を祝して……」
ロバート「バンザーイ! バンザーイ!」
ユリ「すごいっチ〜!」
リョウ「いゃー、はっはっは!」

Mr.カラテ エンディング

ロバート「師匠! 今度の武者修行も連戦連勝やったらしいですな!」 
タクマ「ふっふっふ」
ユリ「すごいっチ〜」
ロバート「ミスターカラテ バンザーイ!」
ユリ「すごいっチ〜!」
タクマ「ふっふっふ」